訪問介護はどう変わる?

ヘルパーの高齢化と「定年後のセカンドキャリア」!

改定ごとに課題となっている人材確保・定着はますます深刻となっています。

訪問介護事業所で特に課題となっているのはヘルパーさんの高齢化。

その一方で、この状況はあながち暗い面ばかりではありません。

人生100年時代」と言われるなかで、年を重ねても続けることができる職業でもあり、社会全体が高齢化するなかで、定年後のセカンドキャリアとして、訪問介護の仕事に魅力を感じ、チャレンジする人が増えることが期待されます。

 

訪問介護、最後の砦としての立ち位置を明確に!

今回の報酬改定の基本報酬の部分については、訪問介護は全サービス平均にも届いていません。

有効倍率も15倍と、大変高い数字となっており、人材の需要と供給のバランスがとれていない状況です。

国のいろいろな統計調査を見てみても、最後まで家で暮らしたいという人は一定数いるのですが、「重度化してくると施設に」という思考回路がある程度できあがっていて、それをなかなか覆せません。

報酬決定も訪問介護の役割というものがしっかり認識されていないと感じます。

 

コロナ禍だからこそ、ヘルパーの「見守り的援助」を活用することでQOL改善に!

コロナ禍における利用者の意欲の低下が懸念されています。

ヘルパーは日ごろより、自立支援の観点から利用者の意欲低下防止に努め、業務と並行しながら積極的な会話を重視してケアを行っています。

本来、こういった状況下であるからこそ、QOLを重視した老計10号による「見守り的援助」を実施すべきですが、介護保険創設当時からあるこの支援を活かしきれていません。

これを実施すれば、利用者の負担がその分多くなり、本人やその家族は受け入れにくくなりますし、橋渡し役であるケアマネジャーはこれを進めにくい状況にあるからです。

利用者の心を回復し、意欲を向上させる役割を果たすのは、いちばん身近で接する機会の多いヘルパーにほかならないと自負しています。

訪問介護事業所としても、更に「見守り的援助」の効果、必要性を発信していく必要があると考えています。

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